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寂しい松の樹と片山敏彦 紅花がもう店頭にあった。今年は早い気がする。
 紅花の咲く日が来ると思い出す 花で覚える夫の命日  (ちょっと短歌らしくできたかな)😄 

私の住んでいるところは埋立地。以前は海だったのだろうか。
少なくとも海岸で、砂浜だったことは間違いない。
団地の中にも、近くのミニ公園にも、松の樹が多い。
松は今が花盛り。
日本は海に囲まれた国だから松を題材にしたうたは、けっこうあるが、外国に松の樹の歌は余りない。
ハインリッヒ・ハイネの詩に「寂しい松の樹」というのがあるがとてもいい。

 寂しい松の樹
草も木もない 北国の
山に立ってる 松の樹が
雪と氷に とざされて
うつらうつらと 眠ります

その松の樹の 見た夢は
遠い東の 椰子の夢
烙やけつくような 絶壁に
寂しく悩む 椰子の夢   (片山敏彦訳)

ハイネ(1797〜1856)
彼はユダヤ商人の子としてデュッセルドルフで生れたが、家業を継がず文学に傾倒し、名声を得る。
7月革命を機にパリへ移住、独仏文化の橋渡しに心を砕くが、亡命先のパリで客死した。
《愛と革命の民衆詩人》として愛され続けている。
(新潮社より)

16・7才の頃、この詩を学校の図書室で見つけて抜き書きしていたもの。
ノートは黄色く変色しているが、半世紀以上経っても、まだ幼稚っぽい鉛筆文字がはっきり読める。
この詩は今読んでもすごくいい❣️ 片山敏彦の訳がいいのかもしれない。
そういえば「ジャン・クリストフ」も片山敏彦の訳だったな。(河出書房新社)
他の訳者の本も手にとったけど、同じ「ジャン・クリストフ」だのに全然違った。
外国の小説や詩は訳者によって、こんなにも違ってくるんだと思い、
娘にも「ジャンクリ読むなら片山敏彦の訳でね」と言ったくらいだ。

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2023.05.10
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Re: ハイネの詩

ありがとうございます。松の木を見ていたら、急にこの詩を思い出しました。大好きな詩です。

竜 | 2023.05.11(Thu) 22:40:49 | URL | EDIT

ハイネの詩

ハイネの詩は懐かしいですね。私もハイネの詩が好きで若い時によく読みました。今、読んだら違う受け止め方をするかな~と思っちゃいます。トシをとりましたので…。

Macha | 2023.05.11(Thu) 22:28:57 | URL | EDIT